【趣味】バイクに乗ると、なぜか「ヤエー」したくなる件について

趣味

どうも、普段は極度の人見知りで、休日はひっそりとシンプルライフを満喫している僕です。そんな私ですが、ある特定の瞬間にバイクにまたがると、まるで別人格が顔を出すかのように、社交的な自分に変貌を遂げます。そう、それがライダー同士の挨拶、「ヤエー」を交わす時なのです。今日は、この不思議な文化「ヤエー」が、私という人間にどんな変化をもたらしたのか、そしてその哲学について深く掘り下げていきたいと思います。

ヤエーって何?:言葉を交わさない、心通じるコミュニケーション

「ヤエー」とは、ツーリング中にすれ違うバイク乗り同士が、お互いに手を挙げて交わす挨拶のことです。その一瞬の動作には、様々な気持ちが込められています。

  • 「やぁ!」(Hi!)という親愛の情。
  • 「いい天気ですね〜、バイク日和ですね!」という共感。
  • 「この先の道、気をつけて!」という安全への配慮。

これらの想いを込めて、左手でヒラッと軽く挙げるのが、ライダーにとっての「ヤエー」なのです。

見知らぬ人に手を振る文化、なんて珍しい!

ここは日本。普段の生活で、見知らぬ人に道端でいきなり話しかけたら、最悪の場合、不審者として通報されても文句は言えないでしょう。それが日本の社会です。

にもかかわらず、バイクに乗っていると、この常識は一変します。

「あっ、向こうからバイクが来た!」 → 考える間もなく、条件反射のように左手が上がる。「ヤエー!!」

普段は、近所の人にすら挨拶をするのを躊躇してしまうほどの人見知りである私が、見ず知らずの、それも一瞬ですれ違うだけのライダーに向かって、ノールックで手を挙げてしまう。このギャップは、自分でも不思議でなりません。ヘルメットと革ジャンに身を包むことで、まるで何かの「スイッチ」が入るかのように、普段の自分とは違う行動を取ってしまうのです。

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なぜ僕はヤエーしてしまうのか?:ヘルメットが生む、もう一人の自分

なぜ、普段の人見知りな私が、バイクに乗るとここまで社交的になるのでしょうか? ヘルメットを被っているから顔が見えないせいか? それとも、バイクという孤独な乗り物だからこそ生まれる、ライダー同士の深い連帯感なのか?

いや、おそらく、その両方、そして何よりも「バイクに乗っている自分」が、ほんの少しだけ社交的なキャラクターを演じているのだと思います。

普段の私は、できる限り人との関わりを避け、静かに、穏やかに生きていきたい人間です。しかし、一度エンジンの鼓動と風の音に全身が包まれると、知らぬ間に「フレンドリーモード」が発動してしまうのです。バイクという非日常的な空間が、私の内側に潜む、もう一人の自分を引き出しているのかもしれません。

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ヤエーのバーゲンセール:左腕が悲鳴を上げるほどの「繋がり」

特に、この時期(春から初夏にかけて)になると、人気のツーリングルートでは、5分に1回ペースで対向車線のバイクとすれ違います。当然、ヤエーも連発です。

「あっ、来た!」→ 反射的にヤエー! 「おっ、今回はグループだぞ」→ ヤエー!ヤエー!ヤエー! 時には、バイクと見間違えて「トラックじゃん…」と気づきながらも、うっかり手が上がってしまうこともあります。すると、稀にトラックの運転手さんも、面白がって手を振り返してくれる。そんな予想外のコミュニケーションも、ヤエーの醍醐味です。

もう、ヤエーしすぎて左腕が若干つりそうになるレベルですが、それでも私はヤエーをやめません。それは、この一瞬の繋がりが、私にとってかけがえのない喜びだからです。

僕のヤエー哲学:やるかやられるかじゃない、感じるんだ

初心者の頃は、ヤエーという文化に戸惑うこともありました。「えっ、ヤエーされたら必ず返すべき? こっちから先にすべき? タイミングは?」などと、あれこれ考えすぎて、結局タイミングを逃してしまうことも。

しかし、今は違います。私のヤエー哲学は、シンプルにこれです。

「考えるな、感じろ。そして挙げろ。」

すれ違うバイクの車種や、ライダーの雰囲気。路肩の広さ、その日の天気、そして自分自身のテンション。それらすべての要素を肌で感じ取り、自然と左手が上がったら、それが最高のヤエーなのです。そこに、義務感や計算は一切ありません。純粋な共感と、瞬間の喜びがあるだけです。

バイクは、もう一人の自分を連れてくる「魔法の乗り物」

きっとバイクには、「普段の自分とはちょっと違うキャラクター」を呼び出す、不思議な魔力があるのだと思います。

  • いつもは無口で、なかなか自分から話しかけられない人間でも、ヤエーの瞬間だけは「よっ!」と声をかけるように手を挙げられる。
  • 社交的な場が苦手でも、「ライダー同士なら、まあいいか」と、肩の力を抜いてコミュニケーションが取れる。

これは一種の「スイッチ」のようなもの。趣味が与えてくれる、もう一人の自分。バイクに乗ることで、普段の自分ではなかなか表現できない、開放的でフレンドリーな一面が引き出されるのです。この発見は、私にとって非常に大きな喜びであり、自己肯定感にも繋がっています。

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まとめ:今日も元気にヤエーしよう!

というわけで、今日も僕は愛車のバイクにまたがり、見知らぬ誰かと手を挙げ合うために、広がる道を走ります。ヤエーには、言葉を超えた温かい安心感と、同じ趣味を持つ者同士の深い繋がりがあるのです。

バイクに乗っている、すべての人へ。 安全運転で、そして、どうかヤエーを忘れずに! もし私が手を挙げたら、ぜひ返してみてください。

追伸:もしヤエーしすぎて左手がつりそうになったら、無理せず会釈だけでも大丈夫です。その気持ちは、きっと伝わりますから。

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