「金持ちケンカせず」という言葉がある。
なんとなく“お金持ちは心に余裕があるから他人と争わない”という意味で使われるこのフレーズ。昔は「へぇ〜金持ちって偉いんだな〜」なんて思っていたけど、最近この言葉が少し違った角度から刺さるようになってきた。
それは、“怒るって、コスパ悪すぎる”という気づきとセットでやってきた。
貧すれば鈍する、の真逆理論
少し前に書いた「貧すれば鈍する」という記事で、「お金がないと人は心も狭くなるし、判断力も曇る」という話をした。
あれの裏返しが、「金持ちケンカせず」なのかもしれない。
ケンカをするには体力がいる。言い返すには語彙力も必要だ。反論するには気力がいる。
そしてそれらをすべて持っていたとしても、「で、何が得られるの?」と自問したときに、得られるものが意外と少ない。むしろ、感情的にブチギレたあとって、だいたい何かを失ってる。
冷静さとか、信頼とか、あとは……翌朝の寝起きの爽やかさとかね。

怒るコストは高すぎる
僕がある時期から「怒るのをやめよう」と決めたのは、自分の“脳のバッテリー”がもったいないと感じたからだ。
ある朝、上司からの意味不明な指示メールを見て、心の中で3分間くらい全力でディスったあとにふと気づいた。
「この3分間でKindleの1章読めたな」
怒るだけで何も生まれないどころか、代替できた時間のほうが有益なんじゃないか。いやほんと、感情の浪費ってマジで無駄遣い。
“余裕”は金で買えるか?
これは半分YESで半分NO。
もちろん資産があることで、生活に直結するような「お金の不安」は減る。だから「不安の総量」も減って、些細なことに目くじら立てる必要がなくなる。これが“金持ちケンカせず”の前提かもしれない。
でも逆に言うと、「お金がある=余裕がある」とも限らない。
資産5000万円持ってても、SNSでの“いいね数”にケンカ腰な人もいるし、YouTubeのコメント欄で一人討論会してる人もいる。
だから、余裕ってのは“お金で買う”というより、“お金とどう付き合うか”で育つものなんだろう。
僕らが目指す「おだやかリッチ」
目指したいのは、「俺が一番金持ってるぜ!」というマウント系リッチではない。
もっとこう、「あ、どうぞどうぞ」「僕、先でいいんで」と自然に言える、おだやかで、控えめなリッチだ。
金持ちケンカせず、の本質ってたぶんこれ。
- お金はあるけど、それを盾にしない
- 自信はあるけど、それを誇示しない
- ゆとりはあるけど、それを乱用しない
たぶんそういう人が、一番かっこいい。
まとめ:豊かさは“態度”に出る
「金持ちケンカせず」って、単にお金の話じゃない。
“どう生きたいか”の話だと思う。
無駄に怒らない、張り合わない、見栄を張らない。
だけど、大事なものはちゃんと守る。
そんな人になりたいなと思う。
そしてそんな生き方ができたら、きっともう「金持ち」なんだと思う。
お金の額じゃなく、心の態度で。

コメント