5月に初めて公開した「ドロギアダッシュボード」。あれから2ヶ月が経ち、7月版としてリニューアルしました。
前回は、デザインの話に終始してしまいましたが、今回は中身、つまり「目標と現状」の変化に焦点を当ててお話ししたいと思います。
5月版では、まだどこか「頑張らなければ」という焦りがにじみ出ていましたが、7月版は、僕自身の心の変化を色濃く反映しています。
資産は順調に増え、5,000万円目前。しかし、育児休暇中で収入はゼロ。
一見すると矛盾しているようなこの状況から、僕が気づいた「本当の豊かさ」とは何だったのか。今回は、ドロギアダッシュボードの数字の裏に隠された、僕の人生とキャリアの現在地を赤裸々に語ります。

1. 資産は絶好調。でも、それだけじゃ埋まらない「心の余白」
まずは、多くの読者の方が気になっているであろう「資産」の項目からお話ししましょう。
5月版では、淡々と「資産形成を着実に進める」という目標を掲げていました。しかし、7月現在、僕の資産は投資信託が好調に推移し、5,000万円目前という、僕自身も驚くほどのスピードで増え続けています。
これは、かつてパワハラと激務で心を病み、ただひたすら働くことしか知らなかった僕からすれば、夢のような話です。お金がお金を生む「r>g」という現実に直面し、絶望していた僕が、今ではその恩恵を少しずつ受けられるようになりました。
しかし、この資産の増加が、僕の心の全ての不安を消し去ってくれたかというと、そうではありませんでした。
育児休暇中で収入が途絶えている今、たとえ資産が増えても、「このままで大丈夫だろうか」という静かな焦りが、心の片隅に常にありました。
この経験から、僕は改めて気づきました。
「お金は、心の不安を和らげてくれる最強の盾だ。でも、心を完全に満たしてくれる万能薬ではない」と。
僕が本当に欲しかったのは、資産の数字が増えていくことではなく、その資産がもたらしてくれる「心の余白」だったのです。

2. 育児休暇と年収ゼロ。僕が手放した「見栄」と手に入れた「自由」
そして、7月版ダッシュボードの大きな変化は、「仕事」の項目です。
5月版では、まだ「若手社員のメンター」「業務改善の提案」といった、会社での役割を意識した目標が並んでいました。
しかし、7月版では、育児休暇中であるため、僕の年収は事実上「ゼロ」です。
かつての僕なら、年収ゼロという現実に、とてつもない不安と焦りを感じていたでしょう。「周りの同僚に置いていかれる」「自分の市場価値が下がるのではないか」と、見栄と不安で心が押しつぶされていたはずです。
しかし、不思議なことに、今の僕にはそうした焦りがほとんどありません。
なぜなら、僕は「いつでも辞められる自由」という、最強の武器をすでに手に入れているからです。
資産形成によって心の盾は築き、資格取得によってスキルの鎧は身につけています。会社という組織に依存しなくても、生きていけるという確信が、僕を「年収ゼロ」という現実の不安から解放してくれました。
育児休暇は、僕に「働く」ことの本当の意味を問い直す、貴重な時間を与えてくれました。
「やりがい」を追い求めて消耗する働き方から、「安心」を土台にした働き方へ。そして、会社という組織の中での「やりがい」だけでなく、家族と向き合うという新しい「やりがい」を見つけることができました。

3. 育児という名の「新しい資産」。首が座りかけている息子に教えられたこと
そして、ダッシュボードの「育児」の項目は、僕にとって最も大きな変化を象徴しています。
育児は、本当に驚きと発見の連続です。毎日、大きな病気や怪我もなく、すくすくと成長している息子の姿を見るたびに、僕は心の底から安心と喜びを感じています。
特に最近では、首が座りかけてきて、僕が抱っこすると、キョロキョロと周りを見渡すようになりました。
この小さな変化が、僕に「人生の価値」を教えてくれました。
かつての僕は、資産が増えることや、仕事で評価されることに、人生の価値を見出そうとしていました。
しかし、今、僕が何よりも幸せだと感じるのは、お金では買えない、息子との何気ない時間です。
息子が成長していく姿を見守り、寄り添うこと。これこそが、僕にとっての究極の「心の資産」であり、何物にも代えがたい「本当の豊かさ」なのではないかと、僕は思うようになりました。

まとめ:人生は、ダッシュボードの数字だけでは語れない
ドロギアダッシュボードを通して、僕は改めて気づきました。
人生は、資産の数字や年収の額といった、目に見える指標だけでは語れません。
大切なのは、その数字の裏にある「心」の状態です。
不安や焦り、見栄を手放し、心穏やかに、大切な人との時間を過ごせること。それが、僕がたどり着いた、新しい豊かさの形です。
もし、今あなたが、日々の忙しさや、誰かと比較されることに疲れているなら、一度立ち止まって、自分だけの「ドロギアダッシュボード」を作ってみてはいかがでしょうか。
きっと、あなたの人生が、もっとシンプルで、心地よいものになるはずです。
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