お金の投資は、証券口座を開けば誰でもできます。株や投資信託を買えば、チャートや数字で成果が見える。
でも、僕が過去の失敗から学び、最も大切にしている投資があります。それは、「自分への投資」です。
これは株価のように毎日上下するものではありません。むしろ、じわじわと効いてくる、まるで熟成ワインや漬物のような投資。しかも、やった分だけ将来の自分から「ありがとう」が返ってくる──そんな不思議な資産です。
かつて、激務で心身を壊し、自分という資産をすり減らしていた僕だからこそ、この「自分への投資」の重要性を痛感しています。
今回は、お金の投資とは少し違う、でも人生を豊かにする「自分への投資」についてお話ししたいと思います。
1. 健康は未来の行動力を決める資産
たとえば健康。
30代のうちは「まあ多少無理しても平気だろ」と思えますが、40代に差し掛かると、朝起きた瞬間から腰や肩が「おはようございます」ではなく「もうやめてください」と訴えかけてくる日が増えます。
未来の行動力は、今の積み重ねで決まります。
かつて、僕は睡眠時間を削ってまで仕事をし、夜食はカップ麺ばかり。そんな生活を続けていた結果、心身のバランスを崩し、適応障害になりました。
その時、僕は初めて知ったのです。
どんなに素晴らしいキャリアがあっても、健康という土台がなければ、何も始まらないのだと。
だからこそ、僕は今、地味な「健康貯金」を続けています。
- エスカレーターではなく階段を使う
- 夜食を週2回は我慢する
- 週末に30分だけ散歩する
こうした“小さな健康貯金”は、その瞬間にはほとんど効果が見えません。
でも5年後、10年後の体力は確実に差がつきます。10年後、友人に「ちょっと山登りでもする?」と言われて「いいね!」と即答できるか、それとも「いや、Netflixが…」と濁すか。この分かれ道は、実は今すでに始まっているのです。


2. 学びは「点と点」をつなぎ、複利効果を生む資産
学びも同じです。
たとえば、英語の勉強やプログラミングの練習。始めて1週間では全然使いこなせません。
むしろ「これ何の役に立つんだ?」と自分でも疑問に思うことがあります。
でも、学びは後から効いてくる資産です。
数年後、突然訪れる「点と点がつながる瞬間」があります。
- 数年前に学んだエクセルの関数が、急に仕事で必要になった
- 昔かじったデザイン知識が、ブログのデザインで役立った
- 趣味で始めたカメラが、子どもの成長記録で大活躍した
これらは、すべて「学びの複利効果」です。お金の利息と違って、数字では測れませんが、人生を豊かにする力は何倍にも膨らみます。
かつて僕は、会社の指示で仕方なく資格の勉強をしていました。それは「やらされ感」が強く、身についた知識もほとんどありませんでした。しかし、心身を壊して「自分らしい働き方」を模索し始めてからは、本当に興味のあることを学び始めました。その学びが、今のブログ活動や、新しいキャリアにつながっているのです。
3. 時間もエネルギーも有限──だからこそ、細切れ時間を味方に
自分への投資の最大の敵は「忙しさ」です。
仕事、家事、子育て、友人との予定──気がつけば、自分のために使える時間はほとんど残っていません。
だからこそ、ほんの少しだけでいいんです。
- 朝の10分をストレッチに使う
- 通勤中にオーディオブックを聴く
- 寝る前に一行でも日記を書く
こういう細切れ時間を、自分への投資に変える。
1日では何も変わらなくても、1年後、10年後には驚くほどの差になります。
かつて激務だった僕は、「忙しい」を言い訳にして、自分への投資を怠っていました。その結果、心身を壊し、大きな時間を失ってしまいました。
4. 自分への投資は「自己満足」でいい
ここまで読むと「いや、そんなに自分磨きできない」と感じるかもしれません。
でも、自分への投資は他人に評価されなくてもOKです。むしろ、自己満足でいいのです。
健康も学びも、自分の人生の質を高めるためのもの。
10年後に「ああ、あのときやっておいてよかった」と自分が思えるなら、それだけで大成功です。
誰かに褒められるためでも、お金を稼ぐためでもない。未来の自分を救うための、純粋な自己投資です。


おわりに:未来の自分に贈るもの
10年後の自分が、今の自分に言うでしょう。
「よくやった。あの時の階段、あの時の英単語、あの時の15分──全部が今につながってる。」
未来の自分へのプレゼントは、お金じゃ買えません。
だからこそ、今この瞬間から少しずつ仕込みをしていくのです。
この記事は、未来のあなたが笑顔で読んでくれることを願って書きました。
健康と学びの複利効果は、必ず未来を変えます。
10年後の自分と乾杯できるよう、今日も一歩ずつ積み重ねていきましょう。
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