皆さんは、自分の人生が今、どんな状態にあるかを一目で把握できるツールを持っていますか? 僕は最近、まさにそれを実現するための「人生ダッシュボード」を作成しました。これは単なる現状把握に留まらず、僕が目指す「窓際FIRE」という生き方、そして日々の幸福を最大化するための羅針盤となるものです。
幸福の羅針盤:3つの資本と欲求の最大化
僕がこのダッシュボードを作成するにあたり、参考にしている考え方があります。それは、社会生活における幸福が「自由」「自己実現」「共同体=絆」という3つの欲求によって満たされるというものです。そして、これらの欲求を満たすために、人は時間や能力といった資本を社会生活に投資し、見返りを得ているという説です。
人は社会生活で幸福を得るために、自分が持っている時間や能力などの資本を社会生活に投資して、見返りを得ている、という考え方です。そして、社会生活における幸福とは、「自由」「自己実現」「共同体=絆」という3つの欲求が満たされることだとされています。
この考え方を僕なりに解釈し、人生を構成する主要な要素を「金融資本」「人的資本」「社会資本」という3つの「資本」に分類し、それぞれを最大化することで幸福の総量を高めることを目標に据えました。今回のダッシュボードでは、それぞれの資本が明確に表示されるように修正を加えました。
それでは、これらの欲求と、それに紐づく3つの「資本」について、僕自身の経験とダッシュボードの項目を照らし合わせながら詳しく説明していきましょう。
1. 金融資本(「自由」を満たす)
- 定義: 好きなことをして生きていくための「お金」という資本です。これがあれば、嫌なことを我慢せずに、自分の時間を自由に使う「自由」な状態を手に入れることができます。僕にとっての金融資本は、経済的な不安を減らし、「働くことへの心理的な“圧”を減らす」ための基盤です。
- 僕のダッシュボードとの連携:
- ダッシュボードの左側に大きく示された「金融資本」は、僕の資産形成の現状そのものです。現在の総資産は4,278万円です。内訳を見ると、投資信託が2,620万円、企業型DCが458万円、現金・預金が1,200万円となっています。この金融資本の積み上げは、僕が目指す「窓際FIRE」への具体的な進捗を示すものです。
- また、「モノ」の項目で挙げている「Macbook Air」も、広義の金融資本への投資と捉えています。これは単なる物質的なものではなく、ブログ執筆という自己実現(人的資本)を助け、快適な環境を整えることで間接的にストレスを減らし、心の余裕(自由)を生み出すための投資でもあります。質の良い道具に投資することは、時間の節約や効率化にも繋がり、結果的に「自由」を増やすことに貢献すると考えています。
- 最大化への視点: 収入源の多様化(副業など)や、支出の見直しによる貯蓄率の向上、リスク許容度に応じた最適な投資戦略の継続が重要です。将来的には、資産の推移をダッシュボードに組み込み、過去からの成長をグラフで可視化したいと考えています。
2. 人的資本(「自己実現」を満たす)
- 定義: 自己の内面的な欲求を社会生活で実現し、「やりがい」や「生きがい」を感じるための資本です。個人のスキル、知識、経験、そして取得した資格、さらにはそれらを活用するための健康状態などがこれにあたります。これは「プライスレスなもの」であり、金融資本が満たされても、自己実現に満足していないと幸福とは感じられないとされています。
- 僕のダッシュボードとの連携:
- ダッシュボード上部に配置された「人的資本」は、僕のキャリアと健康に紐づいています。現在の職務である「地方大手メーカー クラウドエンジニア」は、これまでの僕の人的資本への投資の集大成です。この職務に対する「満足度 8/10」は、僕が自己実現の欲求をある程度満たせていることを示しています。
- キャリア項目にある数々の資格アイコン(AWS、GCP、Azure、CISSPなど)は、僕が社会人15年で20個以上の資格を取得してきた軌跡を表しています。高校中退というバックグラウンドから、自分の居場所を作るために必死で積み上げてきた「資格で掴んだ『僕だけの居場所』」は、まさにこの人的資本への投資そのものでした。
- 「健康」の項目も、僕の人的資本を支える重要な基盤です。身長175.5cm、体重76.9kg、睡眠7時間02分、歩数6,221歩 といった数値は、日々の健康管理への意識を示しています。健康な身体と精神があってこそ、スキルを学び、仕事で成果を出し、自己実現を追求できるため、これは人的資本の一部と捉えています。尿酸値が8.8mg/dLとやや高めなのは今後の要改善点ですが、これも自己実現の土台である健康を維持するための重要な指標です。
- このブログを運営し、自分の経験や考えを発信すること自体も、僕にとっては重要な自己実現の場です。読者の皆さんに価値を提供し、反応をいただくことで、自己の能力や個性が認められる「やりがい」を感じています。
- 最大化への視点: 最新技術の学習、新しいプロジェクトへの挑戦、ブログを通じた情報発信の継続、そして「頑張り」の定義を「誰かにすごいと思われること」から「大事にしたいものに、ちゃんと向き合うこと」へと再定義することです。同時に、睡眠、運動、食事といった日々の健康管理を徹底し、人的資本の基盤を強化していきます。
3. 社会資本(「共同体=絆」を満たす)
- 定義: 社会に属する人間として、仲間や共同体との関係を通じて承認や幸福を感じるための資本です。家族、友人、職場の同僚、そして地域コミュニティとの繋がりなどが該当します。絆は「裏切りや嫉妬という反対の作用も存在」し、「敢えて共同体と距離を置くほうが幸福という場合もある」という二面性があることも認識しています。
- 僕のダッシュボードとの連携:
- ダッシュボード右側に配置された「社会資本」は、僕にとって最も大切な家族との絆を表しています。「家族」の項目では、赤ちゃんの身長53.5cm、体重4,809gという数字が示されており、日々の成長と、それによって深まる家族との絆を象徴しています。育休中に感じた「頑張ってない感」は、「育休中に見つけた『サラリーマン』という心地よい距離感」や「地方移住で発見!『がんばらない自分』」へと繋がり、家族との時間を優先する新たな価値観を与えてくれました。
- 「喃語」の項目にある「首がすわる」「おすわり」「ハイハイ」「たっち」などの成長を示す言葉は、家族とのコミュニケーションや絆が深まっている証でもあります。このダッシュボードでは表現しきれていませんが、職場の人間関係も僕の社会資本の重要な一部であり、良好な関係性は日々の幸福度に大きく寄与しています。
- 最大化への視点: 家族との時間や育児への積極的な参加、信頼できる友人との関係深化、そして必要であれば新しいコミュニティへの参加も検討します。家族の成長を記録し、その瞬間を共有することも、社会資本を豊かにする重要な要素です。
「人生ダッシュボード」の現在と未来
今回、僕の「人生ダッシュボード」を初めて公開しました。このダッシュボードは、僕の人生の各側面を俯瞰し、3つの資本がどう機能しているかを可視化するためのツールです。
現在のダッシュボードは、2025年6月時点のスナップショット です。見ての通り、幸福度は「10/10」 と、非常に満足のいくレベルにあります。これは、育休を通じて家族との絆が深まり、働くことへの「圧」が減ったことで、精神的なゆとりが生まれた結果だと感じています。
今後の展望:定期的な更新と時系列データの導入
このダッシュボードは、一度作って終わりではありません。僕はこれを定期的に(例えば毎月や四半期ごと)更新していくつもりです。
特に、将来的には以下の時系列データを導入し、より動的なダッシュボードにしていきたいと考えています。
- 資産推移: 金融資本の成長を折れ線グラフなどで表示し、窓際FIREの目標達成までの道のりを可視化します。
- 赤ちゃんの成長記録: 身長や体重の成長曲線はもちろん、「おすわり」「ハイハイ」「たっち」などの発達段階をタイムラインで記録し、家族の成長の軌跡を振り返られるようにしたいです。
これらの時系列データを追うことで、自分自身の努力が数字や変化として現れる喜びを感じ、また、もしどこかに偏りや課題が生じた場合には、早期に気づいて軌道修正することができます。
まとめ:自分らしい幸福を追求するために
僕の人生は、高校中退という一般的なレールから外れたところから始まりました。しかし、その経験が、自分自身の力で人生を切り開くという強い動機となり、結果として「金融資本」「人的資本」「社会資本」という3つの資本を意識的に育むことに繋がったのだと今では思います。
この「人生ダッシュボード」は、僕が自分らしい幸福を追求し、穏やかな「窓際FIRE」という生き方を実現するための、まさに生命線となるツールです。これからもこのダッシュボードと共に、自分だけの幸福の形を追い求め、日々の暮らしを大切に耕していきます。
皆さんも、ぜひ自分なりの「人生ダッシュボード」を作成し、自分にとっての幸福とは何か、それをどう最大化していくかを可視化してみてはいかがでしょうか。きっと、新たな発見と、未来への希望が見つかるはずです。

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