「このまま、どこにも行けないんじゃないか」
「もう、戻れないんじゃないか」
― 高校を中退したあの頃。
― 適応障害で退職を考えていたあの頃。
そんな不安と、僕はずっと一緒に暮らしてきた。
不安という名のモヤモヤ君、爆誕。
人生には「正規ルート」なるものがあるらしい。
進学校 → 大学 → 大企業 → 安定した老後。みたいな。
でも僕は、高校中退というわりと序盤でこのルートからドロップアウト。
完全に一本道のRPGで言えば「村を出る前にセーブデータが消えた」みたいな状態。
そんなときに現れるのが、不安の化身。
名を「モヤモヤ君」 という。
モヤモヤ君の主張:
- 「おい、君。レール外れてるぞ?」
- 「もう手遅れなんじゃない?」
- 「まわりに追いつけるのか?」
- 「親、泣いてるぞ?」
…言いたい放題である。

そこで僕がとった作戦:優先度を下げろ!
モヤモヤ君と正面衝突しても、基本勝てない。
というか、勝ち筋が見えない。 将棋なら5手で詰まされてる。
だから僕はこう決めた。
「モヤモヤ君、今はちょっと後回しね」
あえて無視。じゃなくて、優先度を下げる。
目の前のことにリソース全振り。
- 高校中退のとき → 高認試験に全集中
- 適応障害のとき → 転職活動と引っ越しの準備
「将来どうなるか」じゃなくて、
「目の前の3ヶ月で何ができるか」を考える。
それでも、やつは来る。ふとした瞬間に。
コーヒーを飲んでるとき。
電車でぼーっとしてるとき。
風呂で歌ってるとき(音程はズレてる)。
「スッ……」 と忍び寄ってくる。モヤモヤ君。
でもそんなときはこうだ。
「お、来たな。今日も元気か。とりあえずそこ座れや」
― 心の中でツッコミつつ、眺めるだけ。
自分を俯瞰する。
「今、不安を感じているな」と認識するだけでも、少し距離がとれる。
悩むな、とは言わない。けど、一人で抱えるな。
モヤモヤ君はしつこい。
完全に駆逐するのは、無理ゲー。
(ラスボスよりHP高い説ある)
だからこそ、ひとりで抱えないのがコツ。
僕も、正直何ヶ月も落ち込んでいたことがある。
でも、人に話して、言葉にして、文字にして、整理していくことで、
だんだん輪郭が見えてきた。
「棚上げ」じゃなくて「棚卸し」。
モヤモヤ君は「無視される」と強くなるけど、
「棚卸し」されると隅っこでシュンとしてる。
おわりに:遠回りに見えて、ちゃんと進んでる。
レールを外れると、「自分は終わった」と思いがち。
でも、レールがないからこそ自分で道を作れるとも言える。
高校を中退した僕も、
適応障害で転職した僕も、
「今はただ、目の前に集中する」ことだけで乗り切った。
だから、もし今あなたの中にもモヤモヤ君がいるなら、
「お、来たな」と笑ってやってください。
そして、今日やるべきことに、そっと戻りましょう。

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