椅子って、ただの道具だと思っていませんか?
僕も昔はそうでした。「座れればいい」「安くて十分」なんて。
通信系大企業で働いていた頃は、会社の安っぽい椅子に長時間座り、終電で帰るのが当たり前だった。家でも、食事はソファー、作業は地べた。椅子にこだわるなんて、贅沢だと思っていた。
でも、適応障害で心身を壊し、椅子に座る気力すら失った時、僕は初めて気づいた。
椅子は、単なる道具じゃない。
それは、僕たちが心と体を休ませ、明日を生きるための大切な「投資」なのだと。
今回は、僕がリビングで使うヘリノックスのチェアワンと、自室で使うエルゴヒューマン。この2脚が、僕にとってなぜ「浪費」ではなく「投資」になったのか、その理由をお話しします。

1. リビングの相棒──ヘリノックス チェアワンは「心の余白」への投資
アウトドア好きの間ではお馴染みのチェアワン。
軽い、丈夫、組み立てが簡単、そして座り心地がやたら良い。
僕は、このキャンプ椅子を、なぜかリビングで常用しています。
理由はシンプル。家族時間が快適になるからです。
チェアワンはリビングでちょっと腰掛けるのに最高の高さと包み込み感があり、子どもを抱っこしながらも無理なく過ごせます。また、軽くてどこへでも持ち運べるので、窓際で日光浴をしながらコーヒーを飲んだり、子どもが遊ぶのを見守ったり、気分に合わせて好きな場所に移動できる。
かつて激務に追われていた僕は、仕事の効率を上げることばかり考えていた。でも、育児休暇に入り、この椅子に座って過ごす中で、僕は気づいたのです。
人生の満足度を高めるには、効率だけでは測れない「心の余白」が必要だ、と。
「キャンプ用の椅子をリビングで?」と笑われることもありますが、僕からすれば、これは家族との時間をアップグレードし、心に余白を作るための、かけがえのない投資です。

2. 自室の相棒──エルゴヒューマンは「生産性」と「健康」への投資
自室で使っているのは、エルゴノミクス設計の代名詞、エルゴヒューマン。
値段は正直、椅子としては高額。でも、これは完全に稼ぐための設備投資です。
以前は安物のオフィスチェアを使っていて、長時間作業すると腰・首・肩が悲鳴をあげていました。心の病を患っていた時期は、椅子に座るだけで心臓がドキドキし、体調を崩すこともあった。
それがエルゴヒューマンに替えてからは、体のサポートが段違いで、作業時間も集中力も伸びました。
この椅子に座っている時間は、ブログ執筆、資格の勉強、資産形成の分析など、お金や将来に直結する活動がほとんど。
そう考えると、購入費用はすでに回収できている気がします。
しかし、それ以上に重要なのは、この椅子が僕の「健康」を守ってくれていることだ。
かつて、安い椅子に長時間座り続けた結果、心身を壊した僕にとって、エルゴヒューマンは単なる「モノ」ではない。それは、僕が二度と同じ過ちを繰り返さないための、自分自身への「健康投資」なのです。

3. 椅子から学んだ「支出の見極め」
椅子選びを通して、僕の中では、支出に対する考え方が大きく変わりました。
僕の中では、支出は2種類。
- 浪費:買って満足して終わるもの
- 投資:買った後に生活や収入の質を上げるもの
ヘリノックスのチェアワンは、家族との時間と心の豊かさという、生活の快適性を上げる投資。
エルゴヒューマンは、僕の生産性と健康を守る、未来への投資。
結果として、この2脚は僕の暮らしに欠かせない「資産」になりました。
まとめ
椅子選びは、浪費と投資の境界線を見極める練習になります。
そして、僕がかつての失敗から学んだことは、「毎日座るものにこそお金をかけるべき」ということ。
それは、単に高価なものを買えばいいというわけではない。
その「モノ」が、あなたの人生を豊かにしてくれるかどうか──。
その視点を持つことが、人生の満足度を高める第一歩なのだと、僕は思います。
もし今、腰や首が悲鳴を上げているなら、次の投資先は「株」や「投信」じゃなくて「椅子」かもしれません。

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